25.6.19

6月30日に アコスタディオ(原宿)で近藤久美子さんとタンゴ二重奏のコンサート

今度の日曜日、6月30日に アコスタディオ(原宿)で近藤久美子さんとタンゴ二重奏のコンサートを行います。
先週はこのduoの初めてのCDを録音をしてきました。来年リリースの予定です。

このコンサートのプログラムは新しいタンゴと古典タンゴが混ざりあったプログラムで、新しい編曲も入れました。
中でも特別にRevirado と Escualoの2曲が好きです。



Reviradoの意味はちょっと変わった人、怒ってる人、気難しい人というかんじです。おそらくピアソラの性格を表したのではないかと思います。ピアソラは ユーモアのある面白い人でしたが、怒ったときにはとてもとても大変だったみたいです。とてもエネルギーに満ちていますが、ゆっくりのテンポの部分もあり、ピアソラの作品の特徴である静と動がこの曲にもみられます。メロディとハーモニー が複雑ですが見事に合わさってとても良い曲だと思います。

Escualoはピアソラの作品の中でとても有名な曲です。オリジナルはキンテットのための曲ですが、ヴァイオリンとギター のために編曲をしました。

一つエピソードがあります。ピアソラがとても忙しい時に、奥さんが彼の健康のことを心配して、「趣味を見つけて少しやすんだほうがいい」とピアソラに言いました。そこでピアソラは魚釣りをやろうと考えましたがそこはピアソラ、小さい魚釣りでは嫌です。サメ釣りをやることにしました。
サメ釣りをするうちにサメの性格を大好きになったようです。ある時苦労して強いサメを釣り上げた後、家に帰ってサメ(Escualo)という曲を書きました。この曲です。この曲はサメとピアソラの駆け引きが音楽で表現されています。またこの曲はピアソラのキンテットのヴァイオリン奏者 Fernando Surez Pazに捧げています。ピアソラはPazさんの家に遊びに行った時にそのサメの頭の骨を持って行きました。その骨はその時まだ小さかったPazさんの息子にプレゼントしています。息子はヴァイオリンを勉強していましたので、その骨には“Leonardo(息子)練習しないとサメに食べられちゃうよ。ピアソラより”と書かれているそうです。

本当に素晴らしい曲なので、近藤さんも食べられないように頑張ってると思います。(笑)

30日はまだ席がありますので、”サメ”他、ヴァイオリン&ギターのタンゴを聴きに来て下さい!